特集コンテンツ一覧

特集コンテンツ一覧

海住山寺トップページへ

海住山寺所蔵の『解脱上人 大衣』・『慈心上人 七條』について

5.元興寺住職辻村泰善先生による、「慈雲尊者の袈裟」
  (平成十五年六月、戒律文化学会)の中で南都を中心とする寺院に伝承されている袈裟
  について、考査されている。これに今回の二領をあてはめてみたので参照されたい
6.おわりに  江戸期に僧侶の法衣の乱れから袈裟に対する規律を糾す動きがあったがこれは戒律復興という形でその勢力を二分する。弘法大師により「有部律」がご将来されるまで国家規模で「四分律」受戒が行われていたが、弘法大師の将来された三学録の中には「有部律」のものしか見当たらないために後に真言宗各派は「有部律」を所依とするようになってしまう。
 今回の管見にては書誌的内容にて袈裟の年代を特定することは難しい。科学的に根拠のもとにてその解明がなされることは望ましいが歴史的な息吹を感じさせるこの『解脱上人 大衣』、『慈心上人 七條』は後世に伝承すべき大変貴重な寺宝であるいえよう。





関連情報